姿勢改善から不調の解消へ

姿勢改善から不調の解消へ

不良姿勢が肩こりや腰痛などの原因となる理由と姿勢の改善方法について考察する。ここで紹介している内容はごく一部であり万能ではありません。予めご了承ください。

立位姿勢でのバランスがよければ体の不調を解消することができると考えています。

しかし、実際問題として体の不調を根本から解消するのは非常に難しいことです。
体の不調を解消しようとした場合、姿勢改善もそうですが、食事や環境などの生活習慣や既往歴など、より総合的に考察し、多角的なアプローチが必要なことも理解しています。ここではバランスの取れた静止立位での姿勢が崩れた時に考えられる体の不調と対策に焦点を当てた内容を述べていきます。

骨が本来あるべき位置からずれた状態が姿勢の崩れです。また、長期間その姿勢でいると特定の筋肉に負担がかかり血行不良となります。その結果、体の不調原因へつながると考えています。

姿勢を改善するためのアプローチ方法は、抗重力筋、主動筋と拮抗筋の関係性を基に考えています。また、トレーニングなど運動に入る前に現時点での体の状態を把握するため姿勢の確認を行います。これは、静止立位(止まって立っている状態)での姿勢を評価した際、骨のランドマーク指標が前後と側方のバランスを崩していないか確認する為です。その基準ですが、前後のバランスは、乳様突起、肩峰、大転子、膝関節前部、外果前方約5cm。側方のバランスは、外後頭隆起、椎骨棘突起、殿裂、両膝関節内側の中心、両内果間の中心に一直線が通過しているか確認します。

これらの指標を基に姿勢を確認していくとお客様の体から多くの情報を得る事ができます。
①肩こり。②腰痛。③足のむくみや足の疲労感。の原因を姿勢から分析することも可能です。今回は、①肩こりに対するアプローチの例を紹介します。

①肩こり

  1. 肩こりの方に多い立位姿勢。
    肩峰の位置が前方へ移動し、肩関節が内旋、前腕回内、骨盤後傾となっていることが多く、一言でいうと猫背です。考えられる原因は長時間のデスクワークや子守りなどです。
    原因となる主な筋肉を確認していきます。体の前での長時間の作業姿勢による僧帽筋中部線維や大小菱形筋の伸長固定と大胸筋や小胸筋の短縮による肩甲骨の外転。三角筋前部線維や肩甲下筋などの短縮と三角筋後部線維や小円筋、棘下筋の伸長固定による肩関節の内旋。腕屈筋群や前腕回内筋による前腕回内位。骨盤後傾で座ることで腸腰筋の機能低下および脊柱起立筋の伸長固定による脊柱の後弯。などが考えられます。また脊柱起立筋の伸長固定により胸椎の伸展動作が阻害され、代償作用として腰椎を伸展して姿勢を維持するため腰痛になる可能性も出てきます。背中が丸まっている状態だと、体を後ろへ反らして両手を広げる動作がしづらくなり、真っ直ぐ立っているだけでも必要以上に力が必要となりますので疲労の蓄積が始まります。
  2. アプローチ方法の考察。
    先ず、骨盤の後傾を改善する為に大臀筋やハムストリングスの短縮を確認します。短縮が認められれば手技やストレッチを行います。短縮が認められなければ、腸腰筋の不活性化を疑い筋の再教育を行い活性化させます。次に、伸長固定されている脊柱起立筋に対して手技を行い筋収縮が行いやし状態へと戻してからPNFなどを用いて筋肉を収縮させて脊柱起立筋の活性化を促します。続いて、肩峰の前方移動に対して大小胸筋の短縮が認められれば手技やストレッチを行い、認められなければ肩甲骨を内転させる僧帽筋中部線維の伸長固定の可能性を疑います。この際も手技からPNFなどを用いて脊柱起立筋と同様、筋肉が収縮しやすい状態へと戻します。肩関節の内旋肢位ではこれまでの経験上、小円筋や棘下筋の伸長固定が多く手技からPNFでの筋活動の活性化といった流れになります。また、前腕回内位では前腕の屈筋群のストレッチを、タイピングが多い場合は、前腕伸筋群への手技およびストレッチを行い短縮している筋肉の緊張を取り除くといったアプローチが考えられます。

アプローチのポイントは、土台となる骨盤から調整をしていることです。また、筋肉が緊張して短縮している場合はいきなりストレッチから入るのではなく、手技を行ってからストレッチに移っています。また、筋肉の伸長固定がある場合には手技にて固まった筋肉をほぐしてからPNFを取り入れて姿勢を維持する為の筋肉を活性化しています。その結果、血液循環が促進され肩こりの解消につながると言うことです。

ここまでが肩こりに対するアプローチ方法になります。
この様に文章で説明すると直ぐに姿勢が良くなって動作も改善すると思われがちですが、確かに手技やストレッチを受けた後から2〜3日は体の動きや姿勢も以前よりは良くなっていることが多いです。しかし、直ぐに姿勢はもとに戻ってしまうのも事実です。なので私はいつも、バランスの良い状態になった時の体の感覚をしっかりと体で覚える様にしてくださいとお伝えしています。これら調整と意識を数ヶ月間繰り返すことで深部感覚も鍛えられていきます。その結果、自分の体の関節が今どの位置でどの様な状態になっているかなどの情報が得られやすくなります。また、バランスの良い状態が続くと今度は、その状態から骨の位置がずれた時に違和感が感じられるようになり、自ら姿勢を修正できるようになっていきます。

以上を根拠に立位姿勢でのバランスがよければ体の不調を解消することができると考えています。アプローチ方法の考え方の一例として参考にして頂ければ幸いです。

 

このページは今後も加筆修正を行いより良いページへと改善させていただきます。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

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